無意識とは一種のシステムです。
そして何らかの問題解決を目指す場合はここに注目することが効率的です。
正確にいうと、潜在意識の中にある無意識層と呼ばれる部分・・・
それは頭=表層意識をサポートするためのシステムの部分です。
心理学的にみればあきらかにそれはシステムとして機能しています。
潜在意識と無意識をごちゃまぜに語られることが多々ありますが、無意識層は潜在意識そのものではありません。
あくまでシステムです。
そしてそこには良い悪いといったような判断はありません。
頭にとって都合が悪かろうがそんなことは関係なく働き続けています。
その目的は自動行動を作り出すことです。
頭を使わなくてもさまざまなことをこなすための自動行動システム
いったい何のためにそんな自動システムが必要なのでしょうか?
それは人間が生きてゆくために必要なすべての作業をこなすほど頭
一人の人間がこなしている情報や作業の量は実は膨大な量になりま
頭の容量だけで対応できるほどの量ではありません。
そんなバカな・・・
ほとんどの人がそう感じるかもしれません。
しかし冷静に考えてみるとわかります。
今この瞬間に自分の心臓を動かしているのは誰でしょう。
目の前で起こった出来事に対応して血圧や動悸を変化させて身体の
汗をかくことによって体温調節しているのは誰でしょう。
ホルモン分泌を変えて気分を上下させたり状況に対応させているの
各内臓の動きや筋肉の緊張と弛緩。
それらをコントロールして全体のバラン
頭がそれらの膨大な情報管理と命令を出している人がいるのでしょうか?
違いますよね。
それらはすべて自律神経の働きです。
そして自律神経の働きは無意識層の反映であり無意識層の分担です
こんな膨大な情報量と膨大で繊細な仕事をあなたは頭の中で遂行し
そんなことをしていれば一瞬たりとも頭が休まる時間もないばかり
無意識が活躍しているのはそんな生体的反応やコントロールばかり
普段の行動や反応もそのほとんどが無意識が担っています。
目の前で起きた出来事にどう反応するのか。
周りの状況にどう反応して行動するのか。
どういった感情を抱いてどういった行動を選択してゆくのか。
そういったことまで実は無意識にあるシステムが作り出しています
無意識とは限られた「頭=知覚」
そしてそこには多数のプログラムがセットされています。
日本語を喋ることもプログラムです。
英語を喋れる人はそのプログラムもセットされています。
自動車の運転も。
友好的な対人関係を作るための人との接し方もそうです。
無意識とは非常に便利な自動行動システムなのです。
小さな頭をサポートして自分に関わるあらゆることを半自動で行う
それによって人は頭で考える以上の行動ができます。
自動制御部分にあずけることによって頭は思考に集中でき
車の運転時のように頭は違うことを考えていてさえプログラムが
生まれてきたばかりの赤ちゃんのころには何もなかったプログラム
それが成長する過程での経験や学習によってさまざまなプログラム
そのたびにスキルが増えて皆さんはいろんなことが可能になってき
プログラムとはその人の成長の証しといっても過言ではありません
しかし、
頭が望むこととまるで違う行動や成果が作られる場合があります。
それが苦しみです。
身体で起きれば病気です。
うつ病や気分障害、
人間関係の苦しみや恋愛問題、
正確にいうと、システムそのものの問題ではありません。
そのシステムにセットされたプログラムにこそ原因があります。
プログラムバグです。
いくつかの理由でプログラムがバグった状態でシステムにセットさ
それに気づかないままいくら苦しんでみてもチグハグは改善されま
プログラムは自動的に遂行されて自動的に反応し自動的にパターン
視点を変えてみませんか?
根性や気合いも大切なものだと思います。
意志の力は偉大です。
しかし頑張り過ぎて疲れ果てている場合もありますよね。
もっと効率的に自分の動かしてみませんか?
頑張って頑張っても成果があがらないことに人は疲れ果ててしまい
かけた労力に値しない成果ばかりを得ているとそのうち疲れ果てて
無気力になっていきます。
それがうつ病です。
無意識層の部分を分析するのが心理学です。
もちろんそれだけに頼ってすべてを整えようとするのも早計です。
その奥に広がっているスピリチュアルな観点=深層意識部分を含めたものこそが潜在意識なのですから。
しかし何かの問題を解決する。
望んでいないチグハグ行動をやめたい。
そういった時に無意識を心理学的に理解することは非常に効率的です。
問題を作り出しているプログラムの理解。
そしてそれを書き換えることが問題解決の最短の方法です。
問題解決には単に過去を精神分析する心理学ではなく、システムとしての無意識層を理解して潜在意識そのものを使いこなすための実践的心理学こそが重要です。